緑内障とは、視神経乳頭の異常と特徴的な視野の変化の両方あるいはどちらかがあり、眼圧を十分に下げることで視神経障害の改善あるいは進行を防止できる可能性のある病気と定義されています。しかし、眼圧は正常の範囲にありながら、同様の視神経障害がおこるタイプの緑内障(正常眼圧緑内障)もあります。日本における失明原因の上位を占める病気ですが、気付かずに過ごしている人が大勢いることも判明しています。
緑内障は、眼圧を下げることができれば、その進行を防止したり、遅らせたりすることができる可能性のある病気です。正常眼圧緑内障でさえも、眼圧をさらに下げることで病気の進行を遅らせることができる可能性があります。早期に緑内障を発見でき、視神経の障害が軽いうちに手を打つことができれば、失明に至る危険性はぐっと少なくなります。
治療方法としては、薬物療法、レーザー治療、手術がありますが、緑内障のタイプやそれぞれの人に適した治療方針を決定してゆくことがとても重要です。
最近の緑内障の診断と治療の進歩は目覚しく、以前のような「緑内障=失明」という概念は古くなりつつあります。極めて難治性の緑内障もありますが、早期発見・早期治療によって、失明という危険性を少しでも減らすことができる病気のひとつです。 |